さてケンジントン・パレス・ガーデンズを抜けるとそこはハイストリート・ケンジントン。通り沿いにはずらっとお店が並び、一大ショッピングエリアです。この通りに面したビルのひとつに、先月だったでしょうか、アメリカ資本のオーガニック専門スーパーマーケット「Whole Foods Market」がオープンしました。以前はシャビーなデパート(たしか)だった場所で、ハイストリート・ケンジントン駅の並びです。まだオープンしてから間もないこともあってか、けっこうな人出でした。Whole Foods UK
いやぁ、スーパーに興奮したのは久しぶりです!
まずその規模!町中のスーパーとしては桁違いの広さ。
地下1階が生鮮食料品から生活用品まで、いわゆる普通のスーパー部分。なのですが、品揃えと量には目を見張るものがあります!ウェイトローズにもパートリッジスにも売っていない野菜が色々あり(ホワイトアスパラ、蓮根、バナナの花、なんてものまで)、肉コーナーも鮮魚コーナーも、こんな広いのこっちに来てから見たことない!と思えるほど。乳製品売り場もお菓子売り場もコーヒー豆コーナーも、とにかくスゴイんです。またお肌にやさしそうな基礎化粧品やシャンプー類も豊富&おしゃれに並んでいるし、フェアトレード系の衣類まで売られています(そのエリアが鮮魚コーナーに近いため、せっかくのおしゃれな雰囲気が魚臭さで半減しているのが残念でしたが。)
地上階はこれまた広大なワイン売り場に、だだっ広いバイキングコーナー、パンコーナー(こっちでは滅多に見かけないパン・ド・ミーが山積みになっていました)にチーズコーナー。
地上1階がフードコートになっていて、ジェラートあり、中華やインド系のお料理もあればオイスターバーまであります。地上階のバイキングで買ったものをここで食べることも可能。
また、もとがデパートだったからでしょうか、どの階も天井が高いので、余計に開放感があります。

これでもかと言わんばかりに堆く積み上げられたbaked beansの缶詰。しかしホントは店内撮影禁止だそうです・・・

しかし広さと品揃えだけが感動の原因ではありません。それはレジの秀逸さ
その1:レジは地上階にありますが、なんと1番から29番まで並んでいます。しかも!その全部が開いているではありませんか!レジ台が4つしかなくて長蛇の列ができていても2つしか開けない、なんてことがあたりまえの英国ではあり得ないその光景に、もう眩暈すら覚えます。空いているレジを示してくれる差配役のお兄さんまでいるし。おかげでまったく待つことなくお支払いができました。
その2:レジ台も何やら最新式。お客さん側にパソコンの画面を縦に置いたような液晶テレビ(?)があり、そこにチェックした品物の名前と金額が表示されてゆくようになっています。全部表示されるので何がいくらだったか一目瞭然。
その3:袋詰めもレジ打ちの店員さんが全部やってくれます。というか、お客さん側からはやろうと思ってもできない構造。ありがたい日本のスーパーを思い出します。
その4:社員教育が行き届いている感じです。応対ぶりはフレンドリー、名前のわからない品物があるとささっとリストを取り出して(これがまたすでに使い込んでいる感が出ているの。勉強してるのね〜って感じです)チェックチェック。しかも!私はこの時、東南アジアで食べて以来大好物なんだけれど英国では中華街でしか見かけたことのないロンガンという果物を発見し、うれしくて買ったのですが、その店員さんは「これ、何?え、ロンガン?Lから始まるの?」と閻魔帳リストを取り出そうとしました。マイナーな果物だし、そりゃ仕方ないわな、と思ったその刹那、隣のレジに入っていたお兄さんが「それ、7305番だよ」と間髪入れず教えてくれたのです!なんで!?なんで暗記してるの!?こんなマイナーな果物なのに!もちろんその番号どおりに入力したら、目の前の画面に「Longan」って出てきました。すごーーーい。

ふぅ。私の興奮ぶりが伝染しましたでしょうか。
ロンドン在住でまだチェックされていない方、ぜひぜひ行ってみてくださいまし。ほんと楽しいですよ☆
やはりテスコやセインズベリーと比べると高くついてしまう商品が多い印象ですが、見る価値ありますし、けっこう質の良いものが揃っているようですよ。

しかし、ひとつ疑問が。
「あのう、オーガニック食品だけでそんなでっかいスーパーを埋められるんでしょうか?」
どうなんでしょうねぇ。でも、私の目に入るものはだいたいそうでしたよ。
ウェブサイトには
『We sell the highest quality products available — organic when we can, local wherever possible, and always natural and free from artificial additives. 』
と書いてあるので、安心な食材は確実に多いのでしょう。そうそう、英国産の食材・商品もけっこうあって、アメリカものが多いのかと勝手に想像していた私には驚きでした。


お店のロゴの入ったレジ袋。マイお買い物袋を持参すれば5ペンス引きになるそうです。