最近ハマッているドラマ

私が最近ハマッているドラマ、それは『ROME』。
Rome - Official Website for the HBO Series
アメリカHBOのドラマですが、出演者も監督も全員英国人なのではないでしょうか。英国ではBBCが放送。本放送はすでに昨年中に終わっていて、私はDVDレンタルで見ているんですけどね。
イタリア旅行に行く前に見始めたのを続けているわけですが、帰ってきてから、特にポンペイに行った後でこの番組を見ると、いっそう立体的にイメージが膨らんでイイ感じです。

ストーリーは、カエサルガリア遠征の終盤から暗殺後まで。カエサルはもちろん主役のひとりですが、彼の周りにいる人々=姪アッティアと彼女の二人の子供(うちひとりは後のアウグスティヌス帝)、愛人セルヴィリア(ブルータスの母)を中心に繰り広げられる貴族レベルのドラマと、シーザーの軍に所属するふたりの兵士のドラマが複雑に絡み合って、興味深い物語になっています。重要な歴史的ポイントはそのままですが、ストーリーには創作も多分に入っているようです。ま、そりゃそうですよね。
撮影には35ミリフィルムを使っており、またセットや小道具、風習(キリスト教以前のギリシャ神を信奉しているこの時代の価値観は非常に興味深いです)、主人と奴隷の関係などに見られる時代考証もかなりちゃんとしていて、とってもクオリティが高いのです。
そう、ほとんどNHK大河ドラマを見ている感覚です。
貴族のドラマも面白いのですが、私はふたりの兵士が、というかそれを演じる俳優さんがとってもお気に入りです。実際に彼らがこのドラマのようにカエサルに直接関わった記録はないらしいのですが、史料には名前がちゃんと残っている兵士だそうで。
更にDVDを見ると、字幕はもちろんですが時代考証担当の学者さんによるコメントを読みながら番組を見ることができて、これがまた興味深い。ほとんどローマおたくと化してしまいます!
番組のイントロに流れる映像に「骸骨の天秤」のモザイク画が出てきます(何のことかわかりませんよね・・・)。これは実際にポンペイで出土しているもの。そのコピーをナポリ考古学博物館で発見した時はうれしくなって写真を撮ってしまいました。
ただいかんせんイギリス(アメリカ)のドラマなだけに、人名のほとんどが英語読み。ガイウス・ユリアス・カエサルは「ガイアス・ジュリアス・シーザー」に、マルクス・アントニウスは「マーク・アントニー」、ポンペイウスは「ポンペイ」、キケロは「シセロ」・・・。イギリス人俳優が演じる英語読みの「マーク・アントニー」なんて、やけにバタ臭い名前だなー、キャンディ・キャンディのアンソニーさんを思い出すじゃないかってなもので、後にクレオパトラと運命を共にするアントニウスだとはじめは気付かなかったほどです(気付けよって感じですが)
DVDで見てきたこのドラマ、うれしいことにシーズン2が近く始まるらしいです。楽しみ。