感動。

今日は日本人なら誰もが知っている(と思われる)W杯の日本−オーストラリア戦でした。日本では夜9時頃の放映だったと思いますが、ロンドンでは昼日中の午後2時。普通に仕事をしている身としてはけっこう中途半端な時間帯です。
今日はけっこう遅めの1時半前にランチに出かけ、「キックオフ前には戻るぞ。戻ってこっそりネットで速報チェックしちゃえ。」(すみません)などと思いながらイタリア料理屋で食事。2時10分ほど前、他にお客もいなくなった店内で、店員のおじさんがおもむろにテレビをつけました。そこにはなんと、ピッチに上がる前に並んでスタンバっている日本とオーストラリア選手の姿が!おっさん、気が利くねぇ!
そのまま観ていると、選手たちが表に登場し、国歌斉唱。オーストラリアに負けない音量でたくさんの人が歌う「君が代」を聞いた時は、なんだか感動してしまいました。回りには誰もこの気持ちの高ぶりを共有してくれる人がいないので(他にはヒマそうにしているイタリア系の店員3名のみ)、ひとりでかみしめる感動でした。他のどの国の国歌とも違う独特の音律も、単純な音階も、いいもんだなと思えてきます。(個人的には、国歌が「君が代」でいいじゃない?と思ってます)そして、欧州にいるオーストラリア人は在住日本人と比べてずっと多いはずで、日本人客の多くは日本からはるばる応援しにきていることを考えると、地球の裏側まで応援に来ることのできる豊かな国なんだな日本は、ともしみじみ思いました。イングランドパラグアイ戦のパラグアイのように、ほとんど観客がなさそうな国だって少なくないわけですから。
私は別に熱烈なサッカーファンというわけでもないのですが、なんだかあの場面を見ると、日本国民としてのテンションが否が応にも上昇してしまいます。
画面を見てじーんとしていると、というかニヘラと笑っていると、店員のひとりに「あなたは日本人?」と聞かれました。そうだと答えると、「じゃあ、あそこにいなきゃいけないんじゃないの?」と冗談ぽく言われ、「ほんと、私はなんでここにいるのかしらね?」と答えておきました。
試合結果は残念でしたが、こんな気持ちをもたらしてくれて、たくさんの人の期待を一身に背負いつつも前々回と比べればはるかに自然体でプレーできるようになったチームを、心から応援し続けたいと思います。

※追記:オーストラリア戦は12日(月)でしたが、書いた時には13日(火)になっていました。日付が1日ずれるほど時差があるわけではありませんのでご安心ください。