LOGOLAND

akiko_uk2006-06-14

LOGOLAND ロゴランド
というタイトルの個展のプレビューを見てきました。☆写真はそのご案内カード。
http://www.architectureweek.org.uk/event.asp?eventURN=2629
作家はAdrian Scrivenerエイドリアン・スクリヴナー(と読むのかな?)。
30代後半と思われる英国人男性です。場所はClerkenwellにあるスペース、名前は不明。132 Clerkenwell Roadという番地しかわかりませんが、地上階の展示スペースはガラス張りで外からも作品が見えるので、迷うことはないかも。
作品はとってもユニークです。厚紙でできた、1辺5センチくらいのサイコロを積み木のように組み合わせてできた色々なかたちの「建物」(=ちょっと小さいですが、今日の写真を見ると少しイメージできますか?)が、白く塗られた高さ1メートルくらいの台に30個くらい配置され、更にその台が4つあり、真っ白な高台の上に作られた都市の模型、のようにも見えます。あるいは、4つの台の間にはわずかなすきまがあるので、もしかすると日本の4つの大きな島を投影しているのかな?なによりも特徴的なのが、サイコロの各面に、日本の会社のロゴや地図標識を1つずつ印刷してあること。石油会社、銀行、消費者金融、酒造会社、製菓会社、などなどなど。見れば見るほど、「あ、これは○○のロゴだー」と気付きます。ロゴを見ただけで識別できる会社ってどのくらいあるんだろう、などと思ったり。
エイドリアンさんとも少しお話ししてみました。
スカラシップをもらって大阪・神戸などに3ヶ月滞在した際にインスピレーションを得て作ったのがこの作品で、サイコロの建物の集合体は町のイメージなんだそうです。でも、まっすぐな道がないけれど?と聞くと、「日本語がわからない外国人にとって、日本の街は混沌として見える。けれども数多くの看板や広告のロゴはダイレクトに目に飛び込んでくる。これはそのイメージを象徴的に表しているんだ」というようなことを言っていた、と思われます。そしてビルの屋上の四角い広告体のイメージで、それぞれの「建物」のいちばん上にもサイコロが乗っていて、その上面はすべて丸型のロゴで統一しているのだそうです。あの四角くてビルの上に乗っていて電飾で会社の名前を書いてあるもの、たしかに欧州では見かけないですかね。そう言われてみるまで、あのかたちの建物が珍しいだなんて少しも思っていなかったですね。日本ではどこにでもありますものねぇ。大きめのスーパーなんか大抵あるし。
そして「この作品に使われたロゴは1000個以上。世界的に有名なもの(三菱、トヨタなど)だけは除外して、できるだけローカルなものを選んだ」とのことでした。
またサイコロも作り方が凝っていて、1枚1枚の正方形をホチキスで留めているのだそうで。
最後に、著作権の問題はないの?と尋ねると、「町並みの写真を撮って、そこに会社の広告やロゴが写っていても、著作権をクリアする必要はない。それと同じだと思ってるよ」とのことでした。なるほど。・・・そう?写真に写るのと、積極的に用いているとでは違うような気がするけれど・・・
大阪では展示をしたけれど、今度は東京でもやりたい、とのことでした。ロゴランドって、やはりレゴランドをもじっているのでしょうかね?

私、こういう、かわいくてちまちましたものが大好きなので、見ていて楽しかったです。

個展を出て、家の近くまで行くバスが通る道まで歩いてみました。何気なくLeather Laneという道を選んだところ、これが意外な発見。おしゃれな花屋さんあり、安い額縁屋さんあり、センスの良いチャリティーショップありで、また来てみたくなりました。