Chelsea Crafts Fair

chelsea crafts fair

今年も巡ってきましたChelsea Crafts Fairhttp://www.craftscouncil.org.uk/chelsea2005/index.htm
Arts Fairが高額なアート作品の市場なら、Crafts Fairは手作りの工芸品・服飾品が作家個人の手によって販売される市場である。ロンドンにきて初めてこのような世界があることを知ったが、ロンドンだけでも場所や主催者は違えど2〜3ヶ月に一度の割合で開催されている。
初めてCrafts Fairに行ったのは、去年のクリスマス前、バービカンの古い倉庫を使って開催されたフェアだったと記憶している。ひとりにつき2㎡もあればいいような「お店」が立ち並び、アクセサリー、陶芸、オブジェ、シルバー製品、服飾、カバン、家具、ウールやシルクのストール等々・・・自分自身や家を飾るあらゆるものが揃うのではないかと思うほど、色々なテイストの色々なものが作家本人の手によって売られている。ただ見て回り、気に入ったものがあったら作家さんと会話をし、素材は何?どうやって作るの?など尋ねる。雑貨フリークの私にはあまりにも楽しい経験で、すっかり病みつきになった。その時は、淡いブルーの発色がきれいでシンプルな一輪挿しを自分用にと、尋常でないほど美しくやわらかな色合いのウールのひざ掛けを祖母へのクリスマスプレゼントとして購入した。
今回のChelsea Crafts Fairは、今住んでいるアパートの2軒隣のChelsea Old Town Hallチェルシー・オールドタウンホールで、2週間にわたって開催される。去年は残念ながら一度も行けなかった。今年は、知り合いのニット・テキスタイル作家Akiko Kingsburyさんから出店の通知を受けていたこともあり、絶対行く!と決めていた。
Akikoさんのニット作品はいつ見ても繊細で色合いが素敵なのだ。人気があるのもうなづける。どうしてこんなことができるの?と不思議に思うのだが、ウール素材を手織りしてプリーツ状にしてしまう。少しおしゃべりをして、写真を撮らせてもらい(☆写真)、会場を巡る。
どの作品にも、作家のセンスとこだわりが光っている。家具にしろアクセサリーにしろ、量産品の中からは探し出すのが困難な、他よりもちょっと気の利いたもの、「痒いところに手が届いた」ものがここにはたくさんある。そうして、そのほとんどすべてが「一点もの」。この「一点もの」であるというポイントも、見る人の購入意欲をくすぐる要素のひとつに違いない。
日曜の夕方、おそらく私はタウンホール内を夢遊病者のように徘徊していたに違いない。心奪われる作品があちらこちらで待っている。とりわけ気に入ったものは・・・

Alice Highetさんのジュエリーhttp://www.alicehighetjewellery.com
hannah louise lamb さんのジュエリーhttp://www.itchyfingers.org/hannah/index.html
margo selbyさんのシルクとライクラの織物Margo Selby
OLIVIER & COのテーブルOlivier & Co

どうも私はカラフルなものが好きなようだ。特にこのテーブル!テイラーメードのテーブル!高いけど・・・
その中で、今回は、一目惚れ度がいちばん高かったMargoさんのクッションを2つお買い上げ。さんざん色を迷っていた私を見かねたのか、Margoさんは「好きな布地を組み合わせて、ご入用のサイズのものを作って1週間で発送しますよ」と言ってくれた。これだ!こういう「痒いところに手が届く」サービスも作家からの直接購入ならでは。

ふぅ、物欲も顕わに熱く語ってしまった。
でも本当に素晴らしい作品が多いので、いっそのこと日本にまとめて紹介したいと思うくらいだ。そういうことをやっている方はすでにいるのかもしれないが、どうだろう?
ところで今思い返してみると、今日いちばん心に残ったものは、クッションを作ってくれるMargoさんに「この布、とてもビューティフルだわ!」と言った時のうれしそうにはにかんだ笑顔かもしれない。