テレビで見かけるお気に入りの人たち

ボローニャのスーパー

☆写真はボローニャのスーパーにて。冷蔵棚の一面が生パスタであることにさすがイタリアであると感心。

夜は事務所の所長と、NHKの二階さん&土岐さんとオシャレなイタリア料理屋で会食。

ところで、今回はテレビで見かける私がお気に入りの人たちについて書きたい。

①Alex Deaken
アレックスはBBCのお天気お兄さんである。目がパッチリでこゆい顔をしているが、小枝のような細身でいつもニコニコしていて、かわいい少年のような人だ。BBCは、特に夜間になると、番組の合間に天気予報を流す頻度が多く、その日によってお姉さんだったりおじさんだったりする。だいたい5〜6人は要員がいると思われる。だからたまたまアレックスの日にあたると「ラッキー」と思ったりする。ところでアレックスはどことなく郷ひろみと似ていると思う。アレックスを見るたびにヒロミ・ゴーを連想するのは、英国広しといえども私ひとりだろうと思う。

②Jonathan Ross
今どきちょっとめずらしい長めのボブの髪型がトレードマークのおじさん。テレビ番組の司会、ラジオのDJ、映画評論家にしてクイズ番組の回答者。とにかく当意即妙な発言で笑いを取ることに長けた人らしい。彼が司会を務めるBBCの「Friday Night with Jonathan Ross」は私のお気に入りで、時間が合う日はできるだけ見るようにしている。この番組は毎回3名のゲストと10分ずつ会話するというシンプルな構成だが、ジョナサンとゲストとのかけあい、というよりジョナサンのゲストのいじり方が面白い。未だに彼の話すこと全部は理解できないのだが、それでも見てしまう。ゲストはだいたいイギリスかアメリカの芸能人(最近はジェラール・ドパルデューという例外もあったが)で、エマ・トンプソンシャロン・オズボーン、ジェリ・ハリウェル(元スパイス・ガールズ)などなど。こう書くと女性ばっかりみたいだが、たまたま名前を覚えていられたのがそのくらいだったということで。ロバート・ダウニーJrとジェーン・クラコフスキー(『アリーmy love』の秘書エレイン役の人です)が同じ日に登場したこともあった。サラ・ミシェル・ゲラー(『The Grudge』=ハリウッド版『呪怨』主演)の時の会話は面白さが際立っていた。サラがアメリカ人ということで、イギリス人が大好きな「アメリカいじめ」炸裂!
サラ「長さ○○フィートの・・・あら、フィートってわかる?」
ジョナサン「???」
サラ「だって、イギリスではフィートは使わないんでしょ?」
ジョナサン「ちょっと!フィートを発明したのは我々のほうだよ!」
とか、サラが所々ジョナサンの話すことを理解できず
サラ「あなたが何言ってるのかわからない時があるわ」
ジョナサン「そう?僕が話しているのは英語っていう言語だよ」
サラ「・・・(ちょっとふくれる)」
ジョナサン「そういえばアメリカで飛行機に乗った時、飲み物を配りに来たスッチーに水(Water)を頼んだら『ワーワー?』って聞き返されたんだよ。それで炭酸水(fizzy water)って言ったら『ファジー・ワーワー?』だってさー。」
とか。
最後はちょっといじめが過ぎた感じもしたが、イギリス人の耳には「ウォーター」じゃなくて「ワーワー」に近く聞こえるらしい(アメリカでは「ワラ」って言えば通じる、みたいな話が日本にもありましたよね)。しかもアメリカでは普通fizzy waterって呼び方はしないから、もっと通じない。
10〜20代のイギリス人にとってはアメリカ英語はかっこいいものらしいが、一定の年齢以上になると米語を毛嫌いする人の多いこと。そもそも自分の国の落ちこぼれがアメリカ大陸に渡って建てた新しい国が、今じゃ自分たちより影響力があって世界を牛耳っている、と思っている節があって、イギリス人のアメリカに対する感情は複雑だ。優越感とやっかみが混じったようなもの、ということになるだろうか。英語にしても、こっちが本流、アメリカ英語は、子供っぽい、耳にうるさい、ということになるらしい。そういう背景があるからこそ、こういうセリフが受ける。
ちなみにこの時、サラ嬢は『The Grudge』の撮影で日本に滞在した時の話を色々していた。大相撲を見に行ってトイレに入ったら、最新式のトイレ(あんなすごいものを作れる日本人って天才!と言っていた)で流し方がわからず、携帯でトイレの写真を撮って友人に送信し「どうやって流すの?」と聞いた、とか。撮影現場では「アリガトウ」と「ハイ」だけ使えればだいだい何とかなった、とか。そこでジョナサンがいきなり「オゲンキデスカ?」と聞き返す。そんな言葉をいきなり出せるとは、ジョナサン、日本びいきとみた。