Clarke’s でブランチ&Frieze Art Fair

frieze art fair

昨日に引き続き藤原さんのお招きで、ケンジントン・チャーチ・ストリートにあるClarke'sでブランチ。Sally Clarke – Restaurant, Shop and Bakery
お店に移動する前に藤原さんのお宅に集合したのだが、そこで河西さんという男性がピアノの腕を披露してくださった。ピアノは長いこと調律していない、昔祖父母の家にあったピアノのような音だったが、とてもお上手だった。
Clarke'sには一度ディナーで行ったことがあったが、ブランチも雰囲気が良い。とりわけスムージーがとても美味しかった。
長年外資の金融業界で活躍された藤原さんのお話はとても興味深い。「すべてが金儲けの話につながる」という世界は、私などはとてもついてゆけない異次元のことのように思えるが、そのような世界に縁がないままぬくぬくとここまで来てしまったことを少し負い目にも感じるのはなぜだろうか。
昨晩は藤原さんのお嬢さん、今日は息子さんにお目にかかったが、おふたりともハーフ特有の神秘的な美しいお顔立ちをしている。

ブランチは午後2時半頃解散。その後、リージェント・パークの特設会場で開催中のFrieze Art Fairの見学に行く。http://www.friezeartfair.com/
数ある関連イベントのひとつ、日本人アーティストのパフォーマンスに小額の助成をした関係でアート・フェア本体への招待券が届いたので、それを使わせてもらう。これも仕事のうち!?
アート・フェアとは、絵画やオブジェ、映像などの造形美術作品を売る画廊が出店し、プロはもちろんのこと個人のコレクターが、作品を売買したり商談をしに集まってくる場所である。だから会場内には主だった大手銀行が窓口を置いたりATMを出したりしている(ATMの前に長い列ができていた。即買する人たちなんだなぁと感心)。イギリス最大のアート・フェアというだけのことはあり、たしかにものすごく広く、世界中のギャラリーが出品している。日本からも3つのギャラリーが出店していた。小山登美夫ギャラリー、ギャラリー・コヤナギ、タカ・イシイギャラリー。
フランスのGallerie Perrotinではスペースのほとんどをタカノ綾さんの作品に使っていた。http://www.galerieperrotin.com/accueil.php
タカノさんの作品を知ったのはつい最近のことで、今年5月にNYジャパンソサエティの「Little Boy」展で見てすごく印象に残っていた。それが今回は6〜7枚も出ていたので、ついじっくり眺めていると、すぐそばでタカノさんご本人とギャラリーの人が、アメリカ人カップル(話している英語でわかった)と話し始めたのに気がついた。そしてその女性のほうが、よく見れば女優のキルスティン・ダンストではないか。そういえば数日前にハーヴェイ・ニコルズから出てきた瞬間の写真がどこかの大衆紙に出ていたことを思い出す。作家本人と親しげに話しているということは、タカノさんのファンなんだろうな。作品も持っているのかもしれない。それにしても、特に顔を隠すわけでもなく、ほとんどすっぴん、ラフな服装。飾らない人なんだなぁと思う。
それから今日見た中ではPeter Zimmermanというドイツ人作家の作品がとても気に入った。大きなキャンバスの上にepoxy resin(エポキシ樹脂)という材料を使って、とってもカラフルで透明感ある絵を作るのが作風なようだ。ポルトガルのFilomena Soares Galleryのブースで見た。http://www.gfilomenasoares.com/galeria_en.htm
試しにギャラリーの人に「この作家の作品の価格相場はどのくらいですか?」と尋ねてみたところ「25,000ポンドですね」とのこと。つまり500万円・・・。私のお小遣いでポンと買えるようなレベルではないが、いつか買える日が来る時のために(っていつのことだ)この作家のことは覚えておこう。