ウィンブルドン

strawberry & cream

ウィンブルドンのテニス・トーナメントを、今年は2度見に行った。
1度目は初日か2日目、日本から来た友人と。チケットは持っていなかったので当日券の列に並んだ。朝8時くらいに到着したのに、すでにものすごい長蛇の列。会場前から始まって道路を越え、近くのだだっ広いグランドみたいなところにぐるぐると列をためる場所が取ってある。私たちもそこに入らざるを得ず。今日って平日だよね?それに、まだ列が動かない頃に突然激しい通り雨にあってしまった。
結局、メインのコートには入れない「入場券」しか手に入らなかったが、それでも十分楽しめる。鉢植えも、売店の看板も、食べ物を買った時の紙ナプキンまでも、何もかもがシンボルカラーの緑と紫で統一された場内。たくさんの観客と報道陣。試合前や後の選手と至近距離ですれ違う。幅3メートルほどの通路の両側で一流の選手たちの試合が淡々と進められる。おしゃれをしたおじさんおばさんたちの、ゲームそっちのけの社交の場でもあり。独特の高揚感に包まれた場所だ。
行ってみるまでその日に誰の試合があるのかよくわからない。そして行ってみたら、杉山愛選手の試合を第6コートでやることがわかった。第6なら入場券しかない私たちでも観戦できる。前の試合の終わりごろから行って、審判の向かい側の中央の席に陣取った。ところがこの頃から日差しがぐんと強くなった。めちゃめちゃ暑い。遮るものが何もないコート、日差しが痛い。朝は雨まで降ったのに、何なのだこの天候の変わり具合は。ま、イギリスらしいといえばそうなのだが。肌がじりじりと焼ける感覚が久しぶりだったが喜んでいる場合ではない。寒くなった時のためのパシュミナ(!!)を肩にかけ、サングラスに帽子で守ってみたが、家に帰ってみてみたらタンクトップの跡がくっきりついていた。
暑さのせいもあるのか、杉山選手の出足が良くない。後半調子が上がってきたが、巻き返しきれずに負けてしまった。残念。
夕方からはセンター・No.1・No.2の各コートのチケット再販売が始まる。入場券とは別の指定席券が必要なこれらコートで観戦した人が途中で帰る場合、備え付けの回収箱にいらなくなったチケットを入れておくと、1枚5ポンドくらいでもう一度売り出すのだ。なかなかに商売上手だ。私たちもこれでセンターコートに入った。誰の試合を見たか、もう思い出せない。大きな屋根の日陰に入って夕方の涼しい風に吹かれていたら、眠くなってしまったから。

☆写真は名物のStrawberry & Creamの売店。この頃からイギリスはイチゴの最盛期になる。泡立てない甘くない生クリームとイチゴの相性は最高。