災難

Chateau Poujeaux

今日で5月もおしまい。早いものです。
毎月末日に振り込まれるはずのローカルスタッフの給与が、5月は振り込めなかった。早くて6月の2日か3日。会計事務所に支給額を通知して、所得税社会保険料を計算してもらい、そのデータをもとに銀行に送金の依頼を出すのだが、会計事務所の仕事が非常に遅れたのだ。こんなこと、おそらく初めてなのではないだろうか。
所長の交代でバタバタしていて督促が足りなかったという自分の反省もあるが、会計事務所側も組織改変で5月1日からいきなり担当者や上司ががらっと変わった。今までは仕事が速くて頼りがいのあるお兄さんだったのが、今度は仕事ができるのかできないのかよくわからない、声に覇気のない若い女性だ。余裕を持ってデータ提出の期日を設定していたにもかかわらず届かないので、督促→今日中に送りますという返事→翌日再督促→今日中に送ります→督促→届いたときにはすでに遅い というひどい有様。
今日の朝一でなんとしても出してもらいたかったのに結局届いたのは午後2時半だし、それまでに何度電話しても留守電(!)。普通、朝一で出せないとわかったら○時までには送ります、と一言連絡くらいするでしょうが。客をバカにしとんのかぁ!とわめきたくなった。
そうでなくても東京から依頼されている仕事の督促も相次いで入ってくる。ああもう。
おまけに、家を借りた時の不動産屋の担当者から「ご機嫌いかがでしょうか。さて、あなた様の賃貸契約が8月5日をもって満了になりますが、家主様は家賃の3%アップで引き続きあなた様と契約を更新することを快く提案されています。ご了承いただけますか。」というメールが。契約満了2ヶ月前にこういう話をすることにはなっていたのだが、いざ3%アップと聞くと、やはり満面の笑みで「了承いたしまぁす」とは即答できないものだ。3%なんて消費税程度、と思うかもしれないが、金額にするとかなり侮れない。それでなくとも住居手当では足りなくて持ち出しをしているのに。かといってわずか1年で引越しをする気力も湧いてこないし、何より気に入っているエリアだ。それに今の家賃だって、正直なところ大家さんからそれに見合う待遇を受けているとは思えない。まぁ、この国では非常によく体験する費用対効果の不均衡が、ここでも生じているだけなのだといえばそれまでだが。とりあえずダメモトで、私が入居してからいかに苦労したかを説明し、それに免じて上昇率を下げてもらうよう頼んでみた。
それに対する不動産屋の返事は「家主様とのあなたとの関係については、私共では如何ともしがたいのですが、家主様も悪気はないといういことだけは申し上げておきます。また、現在お住まいのアパートの家賃相場から考えますと、あなた様の家賃は破格といえます。」というものだった。悪気はないだとぉ!そのせいで私は半年も落ち着かない生活を強いられたのよ!?それに、「お住まいのアパートの家賃相場」なるものは、去年から比べて100ポンド近く上がっている!!いくらなんでもそれはないだろうと思い、ネットで賃貸情報を調べてみると、あったあった。同じ棟の2階にある1室が全面改装を終え(そんな工事をしていることすら知らなかったが)、満を持して市場に登場している。間取りを見ると・・・これって私の部屋とまったく同じじゃん。ってことは私の部屋の真下か。ひどい、なんだってこんな金額設定をするんだ。こんなことするから、私にまでとばっちりが。輝くように美しい物件写真がうらめしい。
悔しいので、不動産屋には「ある1室がその金額で出ているからといって、それが市場全体の相場を反映しているとは思えません。私も更新したいのはやまやまなのですが、その前にぜひとも家主様には、上昇率の減少を検討していただきたいと思います。そしてこれからは賃借人に対してもっと積極的に対応されること、ひいてはよい賃借人をひきつけるような工夫(このレベル物件には相場の、食器洗い器を入れる、実用的な家具を増やす、電化製品はけちって古いものをいつまでも置かない、など)をお考えになることを提案したいと思います。」と返事を出す、予定。明日。

気持ちの晴れないことが続くものだ。

☆写真は、ボルドーのぶどう畑。今の気持ちとうらはらに澄み切った空だ。あぁ、ここに戻りたい、戻ってシャトーのおじさんとおしゃべりしながらのんびりワインを飲みたい・・・と現実逃避願望。