ロンドンに降る雪

St Sulpice

☆写真はパリのSt Sulpice教会。ちょうど『ダ・ヴィンチ・コード』読書中に行ったので、散歩がてら、本に登場する場所を巡ってみた。内部には本の記述どおり、例の「線」が・・・

折から冷え込みが厳しくなっていたロンドンで、今日はついに雪が降った。ラッセル・スクエアの職場付近では午後1時頃に細かい霰が降ったり止んだり。夜には水分をたっぷり含んだ雪が降ったり止んだり。ロンドンで初めて体験する雪は、決してまとまっては降らなかった。雪が降ってからかえって冷え込みが緩んだ気がする。これから降っても、きっと積もらずに融けてしまうだろう。
帰宅途中の駅からバスに乗ろうと思ったら、バス停で偶然、アパートの管理人夫婦のジェフ&コリーンと会った。「おそらくロンドンで最後に雪が積もったのは2年くらい前のことよ。その時はロンドン一面が真っ白だったわ。」とコリーン。
この夫婦には、昨年の入居以来親切にしてもらっている。最初は無愛想だと思っていたジェフは、皮肉な冗談が大好きで本当は優しいおじさん。コリーンは対照的にいつもニコニコ顔で「元気?」と声をかけてくれたり、ピカデリーサーカスのお店で見た日本の和菓子がいかに精巧で美しかったかを熱心に説明してくれたりする。今晩初めてアパートの外で見かけた二人は、とっても仲良しさんだった。
ところで、今日はジェフの腕にお世話になった。昨晩、洗面台の前で小さいイヤリングをはずしたら、手元が滑って片方を排水口の中に落としてしまった。こういう場合、東京であれば自分で工具を持ってきて排水管を外すところである。すでにコンタクトレンズで2度はやったので間違いない。しかし今回はなんとか排水管を隠す陶製のカバーは外せたものの、管(プラスチックだった)はぎゅうぎゅうに締められていて1ミリも動かない。あきらめて今朝、ジェフに管を外してもらうよう頼んだのだ。快く引き受けてくれたが、「但し、今日僕が管を外して、再び締めて、後から水漏れがあっても僕の責任じゃないからね、その時はちゃんと配管工を呼んでもらうよ」という注意付きだった。さすがイギリス人、責任は自分にないこと(自分にある、ではない)をいつも明確にしたい国民性である。このことに関しては今度、「国際宅急便編」「バスの運転手編」など他のネタも披露したい。
前述のバス停に戻る。ジェフは「君の部屋に行って管を外したよ。でもその中に、何のアクセサリーだっけ?イヤリング?は入ってないよ。」と言った。そんな・・・落としたとわかってから水流してないのに・・・落ち込みかけた私に「でもね、バケツの中には沈んでるから。」
!!!そう、外した管から水を落とせるようバケツを用意しておいたのだ。なーんだ、ちゃんと見つかったんじゃない。ジェフったら意地悪なんだから♪
帰宅してまっすぐに洗面所に直行した私は、たしかに見た。バケツの底で輝く、金色のイヤリングを。・・・・・ジェフありがとう、でも、なんで水に沈めたままなの・・・?