akiko_uk2007-02-10

最初のスケジュールはベルリン日独センターに出向中の先輩とランチです。
ベルリンでめずらしくケルンビールを出すお店だそうです。旧東側の川沿い、Friedrich Strasse駅近く。
もうすぐ4歳になられる先輩のお子さんも一緒に。
長らく仕事での先輩(有能で切れるイメージ)しか知らなかったのですが、今回「お母さんの顔」を初めて拝見する機会をいただき、感慨深かったです。
途中から偶然にご主人もベルリン勤務になられたとのことで、ご家族が身近にいることが仕事上のストレスの軽減(解消されるほど軽いストレスではなさそうです)になっているんだなぁと思われました。

途中で大使館に出向中の別の同僚も合流。先週のバルセロナ旅行にも登場した「ベルリンさん」です。ベルリンさんには今回の旅で200%お世話になってしまいました。

お母さんモードの先輩とお別れした後、ベルリンさんの運転でポツダム広場のアルカーデンへ。モールの中もベルリン映画祭モード。オフィシャル・グッズ売り場や切符売り場は人だかり。

地下のスーパーを案内してもらい、滴型のめずらしいキャベツやベルリンビールなどを見学。

滴型キャベツ。柔らかくて美味しいそうです

クマちゃん樽から一気飲み
ベルリン映画祭の賞が「銀熊賞」であるように、ベルリンの町は熊がトレードマークのようですが、ベルリンさんに教わったところによれば、もともと両者の発音が似ているためにいつしか使われるようになったとのことであり、町の発祥伝説に熊が登場する等の謂れがあるわけではないようです。
その後ハイヤットホテルで日本から来た友人と合流。彼女と会うのは2005年のお正月以来かな?ほぼ2年ぶり。
再びアルカーデンに戻ってお茶をしつつ、ローマからやはり映画祭見学に来ている同僚(以下、ローマさん)と合流。ローマさんと私は90年代終盤に映像関係の部署で一緒に働いたことがあり、私の友人もその時からの知り合いです。
友人に取ってもらったチケットで、ローマさんと一緒に夕方6時からAlexanderplatzのCubixにて『さくらん』鑑賞。蜷川実花さん初監督の作品で、今回の映画祭に出品されています。会場は満席でした。そうそう、上映会場では、ローマさんと私が昔お世話になった、ぴあの荒木さんに偶然再会。まったくお変わりなくて驚き!
さくらん』は原作を読んだことがないので先入観も何もなしに見ることができましたが、映画だけを見ると「蜷川さんの写真が動画になった」というのが第一の印象でしょうか。ビビッドな色のコントラスト、細部にまで行き届いた美意識。もうどこを切り取っても蜷川さんの写真そのまんま、という感じです。例えば吉原の門の上に赤い金魚が群れ泳ぐ水槽があるというのもたぶん現実ではなかったであろうと思いますが、水槽に透けて見える青空と金魚の赤のコントラストは絶妙な美しさです。
あと、原作の主人公のキャラは主演の土屋アンナさんにかぶるのかなと想像していますが、土屋さんのハスキーボイス、花魁としてはちょっといかがなものかと思いました。スタイルは抜群だし、ほんと惜しいんですけどね。
上映後、隣に座っていたドイツ人(たぶん)に「どう思いましたか?」と話しかけられたので、監督は写真家なのでその作品が動いているようだった、時代設定は昔だがストーリーは現代的なものだと思う、というようなことを言ってみました。ちなみに木村佳乃さんが永瀬正敏さんともみあって死んでしまう場面、頚動脈からの血の噴出し方がリアルを超えて「マンガ的」であったためか、会場からは少し笑いも聞こえてきました。
映画の後はローマさんと別れ、友人に同行して『さくらん』のレセプションへ。蜷川さんの写真展も兼ねている、とだけ聞いたもののよくわからないままひょこひょこついていくと、会場にはギャラリストの小山登美夫さんが。なんで?と思ってお尋ねすると、なんとこの写真展のほうは小山ギャラリーさんが映画祭期間中特別に開催しているのだそうで。そういえば小山さんは蜷川さんの作品も扱っていらっしゃるんですよね。なるほど映画のスチールのような写真が大型のものが4枚別室に展示してありましたが、ほとんどは映画とは別のお写真でした。ベルリンの後はパリに移動して展覧会だそうです。
9時過ぎに蜷川さん、更に15分後くらいには土屋さんがご登場。蜷川さんは粋なお着物姿。妹さん?もステキなお着物をお召しでした。土屋さんはシックなスーツ姿(でもブローチはさりげなくドクロマーク)。御髪はブロンドでマリリン・モンロー風、どこからどう見ても日本人ではない感じでした。きれーでしたよー。お人形みたーい。
パーティを9時半ごろお暇してポツダム広場へ戻り、イタリアンレストランで遅い夕食。直接話すのは久しぶりだったので、結局1時半頃までおしゃべりしっぱなしでした。彼女と会うといつも話しがつきないのです。