OXO Tower

OXO Tower。
「マルバツマル タワー?なんだろ?」
と最初は思うのですが、
「オクソ・タワー」
が正解です。

20世紀初頭に発電所として建設された建物が、1920年代後半にLiebig Extract of Meat Companyによって買収され、食肉卸工場兼貯蔵庫として使われていた。このLiebig Extract of Meat Companyが、OXOブランドのビーフブイヨンを1910年代から売り出していた会社であるところから、時の建築家がその広告を兼ねて、いちばん高い塔の窓の配列を現在見えるような「OXO」を縦に並べたデザインを作ったという。(以上、http://www.oxotower.co.uk/indexIE.htmlなど参照しました)

このタワーの8階に、その名もOXO Tower Restaurantがある。今晩は、まもなく日本に帰国する、LSEにて研修中の同僚の送別会をこのレストランで開いた。
彼女が帰国してしまうのは正直なところ寂しい。一緒に色々遊んでもらったからなぁ。でももちろん今後も同僚として一緒に仕事ができることは楽しみだ。1年間、ハードな勉強も頑張ってこなしていて偉いなと常々思っていた。きっとロンドンでの経験を役立ててくれるに違いない。

さて、レストラン。テムズ川に面した壁はすべてガラス張りで、日が暮れるにつれ変わってゆく川の向こう側の景色を堪能できる。とりわけセント・ポール寺院の大きなドームが美しい。レストランの内装はスタイリッシュ、の一言に尽きる。女性スタッフが着ている制服のシースルーシャツが「OXO」という文字を、一見それとはわからないほどオシャレにデザインされているくらいの凝りようだ。
内装よし、眺めよし、でも食事の味が…という不安がロンドンでは付きまとうが、ここは期待を裏切らず、相当美味しかった。モダン・イングリッシュというカテゴリーに入るらしい。盛り付けもヌーベル・キュイジーヌ風というのか、やたらにオシャレである。そして一皿の量がそれほど多くない(日本人の胃袋にはけっこう重要なポイント)。それでも私たちはスターターを抜いてメインとデザートだけで十分だったが。
8階は、私たちが入ったレストランのほか、ブラッセリーとバーの3つに分かれていて、どうやらブラッセリーのほうがレストランより若干カジュアルのようだ。午後7時からバンド生演奏もあるとか。
ここは、普通のイギリス料理に飽きてしまった人、オシャレダイニングが好きな人、デートコースなどにオススメと思う。平日でもそれなりに混んでいたので、一応予約したほうが安心なようだ。でも予約しても窓側の席を取れるかどうか確証はない。その場で交渉すべし。