Miyazawa in London!

12日夜、ロンドンはICA(Institute of Contemporary Arts)にて行われたMIYAZAWA-SICK BANDのライブに行く。The Boom宮沢和史さん率いる、日本、ブラジル、アルゼンチンのミュージシャンを集めたMIYAZAWA-SICK BANDは、日本とラテンの血をかけあわせた音楽を奏でる素晴らしいグループ。観客は日本人が多かったが、宮沢さんのロンドンデビューを黙って見過ごすわけにはいかないと思った人も少なくなかったはず。こんな至近距離で宮沢さんの熱唱と躍動(文字通り、飛び回っていらした)を見ることができるなんて、まさしく感動ものだ。名曲『島唄』は観客も一体となって熱唱。つくづく良い歌だと思う。申し訳ないことに、私はThe Boomも宮沢さんソロもアルバムを聞いたことがないのだが、それでも十分ノリノリになれたライブであった。また、私がまだ若かりし頃に一世を風靡した高野宏さんがギタリストとしてこのバンドに参加されている。何年たっても高野さんの笑顔は相変わらず素敵である。高野さんはご自分のデジカメで客席の写真を撮っていらしたのがまたほほえましかったが、最後にそのデジカメを誤って落としてしまったようだ。大丈夫だったろうか。午前0時半頃、メンバーの舞台挨拶をもってライブ終了。熱気で火照った頭と身体にはロンドンの寒い夜気も心地良く、『島唄』を歌いながら家まで歩いて・・・帰ろうと思ったが、途中で無理だと思い直し、ブラックキャブ(タクシー)を拾って帰宅。

実は今回のライブ、私が勤務する国際交流基金が主催した「MIYAZAWA-SICK BANDロック公演」という欧州ツアーの最後を締めくくるもので、フランス(パリ)、ブルガリア(ソフィア)、ポーランド(プシェミシル、ヴロツワフ)、ロシア(モスクワ) を経て、日本へ帰国する前にロンドンで1回きりのライブ開催となったもの(ただしロンドン公演のみ、基金の事業から離れてバンド側独自の企画である)。3週間に及ぶツアーに同行していた基金の先輩にも久しぶりにお目にかかる機会となった。先輩曰く「3週間も一緒に行動していると、みんな同志のようなもの」とのこと。先輩はもちろんのこと、舞台を支える関係者すべてがこの日を迎えるまでにはらったであろう苦労と努力は計り知れないが、その分きっと達成感も大きいに違いない。心から敬意と感謝を表したい。なお、国際交流基金に勤務していても、全員がそのような輪に加わる経験を得られるわけではない。うらやましい限りである。