今晩、ロンドン・シンフォニー・オーケストラ(LSO)のコンサートに行きました。東芝さんのご招待です。
前半はEvgeny Kissinエフゲニー・キーシンとの競演、ベートーベンのピアノコンチェルト3番。後半はLSOのベートーベン交響曲第3番「エロイカ」。
なんだか久しぶりに聞き応えのあるコンサートに行った気分です。
当日券を求めて並んだお客さんもいるそうで、その方々には申し訳ないのですが、本当はキーシンのことも別に関心なかったのです。ただ、「せっかくご招待をいただいたし、行ってみよっか」・・・それだけでした。行ってみて、彼が世界的に有名で熱烈なファンがものすごくたくさんいることを知った次第です。(ファンの方に殴られそうなこと言ってますね。)
カーテンコールはなんと5回。4回目で1曲弾いてくれました。

今まで彼の演奏を聴いたこともなかったのですが、尋常ならざる才能、素晴らしい技術であることは、よくわかりました。難しい曲を、難しくなさそうに弾いていました。力強い音なのに、決して鍵盤をたたきつける弾き方ではない。聴くことができて良かったです。CD買っちゃいそうです。
エロイカ」も良かったですよ。「今まで聞いたLSOの演奏の中で今晩がいちばん良かった」とおっしゃる方もいました。LSOは弦楽器の音がきれいだなぁといつも思います。「エロイカ」って英語の「Heroic」なんですね。

コンサートの後は東芝さんのレセプションがありました。
なんとキーシン様もそこに!
近くでお会いすると、背が高い。舞台の上で見ると「なんか頭でかくないか?」という感じでしたが、近くに立つとほぼ普通でした。(超失礼)
もう写真撮影とサインを求める人の嵐です。でも彼はけっこうサービス精神があるみたいで、ちっとも嫌がらず、丁寧に握手してくれました。
そう。私もしていただきました。
握手しながら「素晴らしい演奏をありがとうございました」と言って「サインしていただけますか?」と聞くと、「もちろん。ペンを持ってきてくれたらね。」と英語で答えてくれました。あれ?私の直前にサインをもらった知り合いの女性が貸してくれるはずなんだけれど、彼女はどこに・・・?と思った瞬間、私の後ろにいたイギリス人が、「次は私だから私のを使っていいわよ」と自己主張しつつ貸してくれました。
それでもってサインがちゃんと(?)カタカナで「キーシン」なのです。こんなところにもサービス精神が!小学校でカタカナ習いたての子の字みたいですけどね。
あと、写真も取ってもらいましたよ。自分のカメラで撮ってくれた友達、ちゃんと送ってくれるかなぁ・・・
というわけで、コンサート前の「キーシン度」はゼロ以下だった私が、帰る頃にはちゃっかりファンになっていたのでした。
そうそう、彼と私は同い年、誕生日が1ヶ月違いということがわかって、ちょっとビックリです。見た目から判断するともっと若い感じがしたので。
生まれてからほぼ同じ時間を生きてきて、こうも違う人生を歩む人がいるんだなぁと感心してしまいました。
そういう意味で感心した有名人といえば、テニスプレーヤーのゴラン・イワニセビッチなんですよね。私は彼と誕生日が同じなんです。