akiko_uk2007-06-12

☆今日の写真は、先月のチェルシー・フラワー・ショーでゲットした花@自宅の窓際です。2週間は持ちましたよ!今はもうないですけどね。

今日の夕方、ロンドン大学バークベック・カレッジでレクチャーの講師としてお話しをしてきました。
ロンドンに来てから、大学で英語でのレクチャーをするのは初めての体験です!
バークベックは「2007 Summer Special Lecture Series in Japanese Culture and Cultural Studies」という全4回のレクチャーシリーズを実施していて、私はその3番目の登場という設定。次回・最終回は、靖国論争の大御所・高橋哲哉先生です。そのような方と自分の名前が並んでいるなんて不思議です。

私のレクチャーのタイトルは「The Formation and Transformation of Cultural Policy in Japan」という、わかったようなわからないような代物です。
ここに紹介も→Schools and departments — Birkbeck, University of London
このタイトルとレジュメを提出したのは2月か3月だったので、それからというもの、構想は頭の中でひねっていたものの、実際に発表原稿をまとめたのは直前の週末のこと。一夜漬けのクセは何年たっても直らないものです。

当日の出席者は25人位だったかな。バークベックの学生さんや日本語の先生などで、日本人も何人かいらっしゃいました。最初はちょっと緊張気味で、あら、このままだと声が震えちゃいそう・・・と思っていた矢先、出だしから5分位あとのことでしょうか、先生のひとりが、私の持参した資料を配り始めてみんなの関心がそちらに向きました。その瞬間になぜか余計な緊張がフッと解け、その先は順調にお話しすることができたのでした。あぁ良かった。

内容はといいますと・・・。まぁ日本の文化政策ったって幅広いテーマですから、ここはやっぱり自分の仕事につながる話に徹しよう、ただし、文化芸術振興基本法という法律についてちらっと同僚に話をしたところ、そんな法律があるなんて知らなかった、とけっこう興味深そうにしていたので、そうか、これも使えるかな、ということで、国内の文化芸術振興という観点と、海外向け文化発信・国際文化交流という観点、その2つに区切って話しを構成しました。
結果として、ぶっちゃけ論、本音トークも入ってしまったので、日本の官公庁の方がその場にいらっしゃらなくて良かったかも。あと、基金の同僚がいたら私の記憶違いや勘違いを指摘されそうなので、私ひとりだけでいられて良かったかも。えへ。
心配していた時間オーバーもなく、というかどうしてだかほぼ予定どおり45分で話し終えることができて、奇跡のよう!練習する時間がなかったにもかかわらず、我ながら感心。その後は30分ほど質疑応答をして、無事終了しました。終わった時、大きな拍手(に聞こえました)をいただき、本当に安心しました。
今回のレクチャーを私に依頼してくれたニコラ先生も、「本当に素晴らしかった!ぜひまたお願いしたいわ!」と何度も言って下さって・・・うれしかったです。
仕事柄、レクチャーを聞く、発表を聞くという場面は数え切れないくらい何度も経験してきました。それを通して、こういうレクチャーは受けが良い、こういうのは嫌い、という傾向が自分なりの把握で自分の中に形成されていて、今回もそれを参考にしながら準備をすることができたと思います。過去の経験が役に立ちました。

バークベックはロンドン大学の多数あるカレッジのひとつですが、日本研究で修士・博士号が取得できる学校であり、日本のカルチュラル・スタディーズについて学ぶことのできるのはほとんどここしかないと思われます。夜間コースがあることでも有名です。カルチュラル・スタディーズを教えているニコラ先生が、去年基金フェローシップを受けて日本に滞在したご縁もあり、たまにお話しをする関係にあったところ、今年に入ってから、「日本の文化政策についてレクチャーで話してくれない?」とのご依頼を受けました。なんでも以前、私が基金でアジア関係の仕事をしていた時のことを話したのを覚えていて、そこからレクチャーなどというそんなとんでもない発想が出てきたようです。でも、せっかくの機会だし、良い勉強になるだろうと思ってお引き受けしたのでした。もちろん、無償です。
会が終わった後、ニコラ先生はじめ何人かの先生・生徒さんたちと夕食に出かけました。皆さんとっても気持ちの良い人たちで、良い雰囲気の中で勉強してるんだなぁ、という感じが伝わってきました。