ブリストル出張&バース観光

roman bath

23日(金)のブリストル大学の会議は午後4時半まで。
その後、会議の会場となったマリオット・ホテルのすぐ横にあるBristol Cathedralブリストル大聖堂を見学。
30分ほどぶらぶらと散歩しながらその晩泊まるホテルNovotelまで行く。
ブリストルは、古い建物は手入れが行き届いているし、新しい建物や広場も多い。両方が共存するきれいな町だと思う。
晩は、ホテルのフロントのお兄ちゃん推薦の、Queens Squareに面したパブKing William Ale Houseへ。だがパブは混んでいるように見えたので、そのすぐ隣の別のパブに入り、カウンターでまずビールを注文してから「食べ物も頼みたいんだけど」と言ったら、「悪いわね、金曜と土曜の夜は食べ物は出さないの」と言われ、ショック。お腹空いてたのに・・・。仕方なく、ビールだけ飲んでから、再度、隣のパブへ。入り口付近はそれなりに混んでいるが、奥はそうでもなかった。ビールとの相性は最高、体脂肪には最悪のフィッシュ&チップスをオーダー。うまかったです!推薦されただけのことはあった。
それにしても、実は今までパブで晩ご飯をひとりで食べたことがなかった。なんとなくさみしいような気がして。でもやってみればそんなに難しくなかった。これってやばい感覚なんでしょうか。

ぐっすり眠って明けた土曜日。まず市内から少し離れたところにあるクリフトン橋Clifton Suspention Bridgeを見に行く。ブリストルは貿易港として栄えた町だが、川を少しさかのぼればもう渓谷になり、英語名のとおり、吊り橋がかかっている。なんということもない吊り橋だが、橋を見渡せるベンチに腰掛けてのどかな風景をしばし見つめる。また、橋の手前の住宅街がとても素敵で、このへんは高級住宅街なのかなー、家賃いくらくらいかなー、などと考えながら、ついぶらぶらと散歩する時間を延長してしまった。
バスで市内に戻り、そのままバースへ直行。ブリストルから電車で12分?近いじゃん!と思っていたら、なんと当面の間は電車がバースには停まらないらしく、バスを代替運行中。40分くらいかかってバース駅前にたどり着いたらもう午後2時前だった。こんなはずでは・・・。
何はさておきバースといえば、その名前Bath=風呂の語源にもなった、ローマ時代のお風呂の遺跡Roman Bathだろう(☆写真)。日本語音声のガイドもあって便利。いちばん驚いたのは、今日もこの場所で高温の温泉が湧き続けていること。いちばんの見所である、石造りのプールのようなお風呂に注ぐお湯も、温かい。というか熱い。これが日本だったら間違いなく温泉地になっていただろうに・・・なんだかもったいない、と日本人の私は思う。
バースは町もきれいだ。古い町並みを上手に生かしつつちゃんと現代的な生活が送れるようになっている。町並みに統一感があって、見ていて心地よい。それに中心地には何でも揃っていて生活するには便利そうだ。当然ロンドンほど大きくないが、人の数もそれほどではない。手頃なサイズの町、という感じがした。
温泉遺跡を見た後は、坂をのぼってRoyal Crescentへ。巨大なアーチを描く住宅棟だ。そこの1室が博物館になっていて、ビクトリア時代の生活を再現している。博物館の運営には地元のおばちゃま集団が参加していて、居間、寝室、台所といった各部屋に1名、説明係のおばちゃまが控えている。なんだかパワフルな人たちだった。台所で目を引いたのが、暖炉に渡してあるグリル(肉類を丸焼きにするために、火の上でぐるぐる回転する、あれです)。そのグリルを回す仕組みの上のほうに、ハツカネズミの運動器具を巨大にしたようなケージがあって、中には、中型犬サイズのかたちに切り抜いた紙が置いてある。最初はただの飾りなのかと思い、おばちゃまに「当時はどうやってグリルを回転させていたんですか?」と聞いた。するとそのおばちゃまは「犬よ」と。「あの犬の絵があるでしょ、昔はあそこに本物の犬を入れて、走らせてたの。」
なんと!そんなことってあり!?
「あのあの、犬が嫌がったり逃げたりしないんですか?」
「(ケージの)中でつながれていたの。今だったら動物虐待って言われるわよねー。でも当時のこの地域で特有のやり方だったのよ。」とおばちゃま。
断っておくが、このケージは、身長163センチの私が手を伸ばして届くかどうかという高い場所にある。そこに犬が入ってハツカネズミのように少しも前進しない走りを続けている光景を想像すると・・・いやー、なんかすごい。
Royal Crescentの前には広い芝生が広がり、更にテニスコートなども含めた大きな公園につながっている。そこで休憩したあと、目抜き通りに戻る。実はさきほど目をつけておいた雑貨屋さんVinegar Hillをチェック。この町は、ロンドンでもめったに見かけないようなセンスの良い雑貨屋さんがいくつかあってすばらしい。雑貨好きな私にはもうそれだけで好感度アップ。
さて、Bath Abbey(大聖堂)を見よう・・・と思ったら、今日は普段より早く閉館になってしまっていた。残念。気を取り直してPultney Bridgeパルトニー橋へ。フィレンツェのポンテ・ヴェッキオに似せて作ったというこの橋、フィレンツェのそれよりもずっとずっと小さくてかわいい。
パルトニー橋を渡り、隣の橋まで川沿いを歩いてから、ちょっと迷ったが駅へ戻ることにした。本当は駅の裏手にある遊歩道(丘陵地帯になっている)から、バースの町を見渡せるらしいのだが、あいにくと日も暮れてきたし、また次回へのお楽しみに残しておこう。
再びバスでブリストルに戻り、ホテルに預けてあった荷物を取って(セキュリティ上、近頃のイギリスの駅にはコインロッカーがないらしい。不便だ!)、再び駅へ。ロンドンの自宅に帰ってきたのは、夜11時近かった。